戦国体感セミナー第2弾

 
 

今回は、野外とは戦い方がまったく異なる「城内戦」! うまく敵を発見して無事に脱出できるか!?
戦国時代の主な武器である、槍、刀、弓、火縄銃などの用法解説や、
城内での戦いに有効な、刀や投物などのレクチャーと実技、
それら座学と実践を経て、実際に遮蔽物を設置しての模擬城内戦にチャレンジ!!

現代での護身や、CQC(至近距離戦闘)での危機回避法・制圧法にも通じる、野戦とはまた違った訓練体験!



2019年9月8日、戦国体感day「城内 脱出戦!」と称して屋内戦を想定した実践セミナーを行いました。
午前中に座学を行い、午後からは実技として実践に移ったのですが、
今回は、当会で指導役を務める師範による、指導側、アタッカー側からの実技に関するリポートを掲載します。

今回のセミナーでは、午前の座学を踏まえ、午後からの実技では室内戦を想定した様々な訓練を行った。
主に目立ったケースについて、いくつか挙げてみることとする。



危機回避


パネルを立てて障害物と見立て、アタッカー側としてそこに隠れた際に、敵である私に気づかず、後ろから襲われてしまったケースが何度かあった。
これは本セミナーで紹介した危機回避の心得を十分に会得していれば回避できた事態なのだが、やはり初回は皆さん上手くいかなかったようだ。ただ、2回目、3回目と繰り返すと、ほとんど全員が隠れている敵を察知できるようになっていた。知識として理解してもそれを実際に活かすまでは、実地の経験が必要だと改めて認識した。


甲冑や兜装着時の攻撃


また、セミナー参加者は軽い武器を持ち攻撃をするのだが、いくつか気付く点があった。
攻撃者が剣道の面打ちのような事をしているケースが多いのだ。武器が軽く振り回しやすい所為もあるのだろうが、おそらく剣道の影響が強いのだろう。
ただ残念ながら、甲冑や兜を着けた相手に面打ちを効かせるにはコツがいる。手で振り下ろすだけでは昏倒しづらい。体重をのせた重い一撃に加え、少なくとも3発程度の連撃が必要だ。

危機回避

身体の動かし方


個人やチーム戦において、攻撃側からすると戦いにくいと感じる方々が何名かいらっしゃった。
それは武道武術の経験や男女は関係なく、「動きをとめない」「思いきりがよい」方たちだ。
動きを止めないのは非常に重要で、一旦動きを止め見合ってしまう(居着いてしまう)と、個人の戦闘技術の差が顕著に出てしまう。また攻撃も及び腰になっていて相手に届かないケースも多かった。
そんな中で、臆せず思いきりよく飛び込む方の攻撃はかわしにくい。これはチーム戦では特に顕著にあらわれ、全員が動き続け1名の武者に対し3名が波状攻撃をしていくと、一瞬で勝負がつく。
ちなみに逃げる場合も同様だ。一目散に逃げられるとそれはそれで追いにくい。後ろを気にしながら逃げる方は……討ち取り易い(笑)


構えの重要性


個人の戦闘練習の中でやはり難しそうだったのが、横一文字の構えだ。
古流ではよくある構えではあるものの、現代日本の生活では行うことがなく、どうしても相手に正面を向けてしまう。こうなると相打ちになりやすい。今回も折角上手く打ち込んだものの、相手の刃も同時にあたるケースが散見された。

あと今回はあまり言わなかったが、甲冑を着た相手に胴の横凪ぎは無意味だ。
もっと皆、突こう!突き突き!突こう!(注:ただ、甲冑を着てない相手を突くのは危ないので絶対に止めよう!)

実践体験



さいごに


公のセミナーなので、実践技法のうち公開できる箇所のみの紹介とした。
初回の方もリピーターの方も、戦国期の武術を楽しく体験できていればなによりだ。


参加者の方に任意でお願いしたアンケートによると、「アタッカーをやってみたい」とか「もっと色々なことをやってみたい」と思われた方もいらしたとのこと。
もしお近くにお住まいならという話になるが、より高度な戦術、技法を学びたい方は、是非道場に一度足をお運びいただきたい。当道場(総師範:横山)は秘伝に該当するような内容を全く隠さないため、それを好んで学びに来られている他流の方もいらっしゃいます(笑) 勿論運動経験や格闘技経験など無くても大丈夫なので、お気軽に。

実践訓練

参加者アンケートのご紹介


セミナー後に任意でお願いしたアンケートから、回答の一部をご紹介いたします。
セミナーの参加、およびアンケートへの回答ご協力、皆さま本当にありがとうございました!


アンケート


アンケート




座学


アンケート



我々は「ガチ甲冑合戦」で、時代劇の殺陣や合戦祭りの寸劇とは違う、武術的、戦術的な観点でのリアルな合戦再現を行っています。
次回は、2019年11月10日(日) 伊勢忍者キングダムにて「戦国体感セミナー&サバイバル戦!」を開催します。
今回のような座学セミナーを経て、屋外から屋内にわたってゲーム形式をとりながら武器の用法や戦術などを実践体験してみよう!という試みです。
ご興味がおありの方は、是非ご参加ください! 詳細ページ >> https://samuraijp.jp/event.html